中国人ジャーナリストの師濤氏、8年ぶり釈放
(CNN) 中国政府の報道規制に関する情報を暴露した罪に問われ服役していたジャーナリストの師濤氏が、8年ぶりに釈放された。言論の自由の保護を訴える国際ペンクラブが7日に発表した。
師氏は2004年、報道規制に関する情報を人権団体に提供したとして国家機密を暴露した罪に問われ、翌05年に10年の禁錮を言い渡された。釈放されたのは8月23日とみられ、予定よりも1年3カ月早かったが、理由は分かっていない。
師氏の訴追に当たっては、インターネット大手の米ヤフーが同氏の電子メールアカウントの情報を中国政府に提供していたことが裁判記録で発覚し、ヤフーに対する批判が殺到。当時の最高経営責任者(CEO)が米議会の公聴会で証言するなど対応に追われた。
問題の報道規制は、民主化要求デモが中国政府に弾圧されて数百人から数千人の死者を出した1989年の天安門事件から15年目の報道に対してかけられていた。
国際ペンクラブによると、師氏は現在、母親と暮らしていて元気な様子だが、公の場での発言は控えたい意向だという。