オーストラリア総選挙で野党勝利、6年ぶり政権交代へ
(CNN) 7日に実施されたオーストラリアの総選挙でアボット自由党党首が率いる野党・保守連合が過半数の議席を獲得することが確実となった。労働党のラッド首相に代わり、アボット氏が首相に就任する。
アボット氏は支持者らの前で政権交代を宣言し、「有能で信頼できる政権をつくりたい」と述べた。
ラッド氏は地元ブリスベンでの労働党会合で演説に立ち、アボット氏との電話で敗北を認めたことを明らかにしたうえで「政治的立場にかかわらず、われわれはまず第一にオーストラリア国民だ」と団結を呼び掛けた。選挙戦を振り返って「全力を尽くしたが及ばなかった」と述べ、敗北の責任は自身にあると述べた。
約6年間続いた労働党政権ではラッド氏とギラード前首相が主導権争いを繰り返し、国民の間に不満が広がっていた。総選挙では経済や教育などの国内問題が争点となった。ラッド氏が在任中の経済成長などの成果を強調する一方、アボット氏はメディア王、ルパート・マードック氏の支持を得て有利な戦いを展開した。