薄熙来被告に無期懲役 中国共産党の元有力指導者公判
北京(CNN) 収賄と横領、職権乱用の罪に問われた中国共産党の元重慶市党委員会書記の薄熙来(ポーシーライ)被告(64)の判決公判が22日、山東省の済南市中級人民法院(地裁に相当)で開かれ、全ての罪状で有罪とし無期懲役などの判決が言い渡された。
収賄で無期懲役、横領で懲役15年、職権乱用で懲役7年の内容となっている。
同法院によると、薄元書記は先月、数日間にわたって行われた審理で捜査段階の供述内容を翻して全ての罪状を否認。判決公判の日時発表前には家族に宛てて手紙を書き、無実を主張しながらも長期の懲役刑を覚悟している心境を明らかにしていた。
元書記は今回の醜聞に直面する前、中国共産党の最高指導部入りを有力視され、裁判を共産党指導部内の権力闘争と関連付ける見方も出ていた。
中国当局は元書記の公判で、裁判の透明性を打ち出す異例の措置を講じ、先月の審理の模様を文字速報で流すなどした。ただ、公判への外国メディアなどの入廷は禁じていた。
今回の判決内容について、米ペンシルベニア大学の政治学教授はこれまでの判例に比べ非常な重刑であることへの驚きを表明。元書記が失墜前に大衆迎合路線の政策で脚光を浴びた人物であったことに加え、父親が革命闘争のベテラン闘士で毛沢東の同志だった背景などに注意を促した。