武装集団がリビア首相を拉致し連れ去る、首都の高級ホテル
リビア東部では民兵組織らが自治権拡大などを要求。同国の主要な外貨獲得源でもある原油生産にも大きな混乱が出ている。
リビアでは2011年8月、一部の欧米諸国による空爆などの支援を得た反体制派が強権政治を長年敷いてきたカダフィ政権を駆逐。ただ、これ以降、地域の部族などに根差した民兵組織が乱立して治安が悪化し、移行政府の統治の脅威ともなっていた。
ジダン政権は民主的に選ばれているが、閣僚の人選に反発する武装勢力が法務や外務など主要省庁を包囲し、圧力を加える事件も相次いでいる。
カダフィ政権崩壊に伴い、民兵組織に流出した大量の兵器の処理も課題となっている。リビア政府の情報機関当局は同国は国際テロ組織アルカイダが組織再編や世代交代を図る聖域と化しつつあるとの危機感も表明していた。