上海はトップ、しかし農村部は・・・ 中国教育格差の現状
上海(CNN) 経済協力開発機構(OECD)が世界65カ国・地域の15歳を対象に実施している国際学習到達度調査(PISA)で先ごろ、中国・上海市が読解力、数学、科学の全分野で首位に輝いた。上海にとっては前回調査に続いての快挙だった。
こうした結果を踏まえ、識者3人を交えて中国教育の現状を探った。
OECD教育政策特別顧問でありPISA責任者でもあるアンドレアス・シュライヒャー氏によれば、上海の躍進の秘訣(ひけつ)は生徒の向上心にある。自分の努力次第で道を切り開けると考える向学心旺盛な生徒が多いという。
しかし、PISAでの調査結果には批判も寄せられている。上海では移民の子どもたちが試験から除外されており、調査結果は市全体の学力を正しく反映していないというものだ。
中国全体でみれば依然として大きな教育格差が存在するのは確かだ。そもそも中国は国単位でPISAに参加しているわけではなく、2015年まで大部分の地域が調査対象外となっている。
米スタンフォード大の農村教育活動プログラム(REAP)の調査からは、内陸部における教育の厳しい現状が浮かび上がる。