上海はトップ、しかし農村部は・・・ 中国教育格差の現状
上海では高卒者の大学進学率が84%に上るのに対し、農村部の貧しい家庭から大学に進学するのは5%以下に過ぎない。高校就学率も40%にとどまっている。
貧困にあえぐ中、学費負担に耐えかね、大多数の生徒が中等教育で脱落してしまうのが現状だ。
ただ、非営利教育団体「ティーチ・フォア・チャイナ」の創設者であり、中国農村部における教育推進に取り組むアンドレア・パシネッティ氏は、楽観的な姿勢を崩さない。
パシネッティ氏は「(農村部における)こうした学校は大抵、寄宿学校だ。学校に通わせることができれば、教室内での学習にとどまらず、人格的な成長も期待できる」と前向きだ。
こうした楽観論に異議を唱えるのが、清華大学附属高校のジアン・シュエチン氏。
学校の人材不足や財政難、出稼ぎによる保護者の不在といった点で農村部の学生は非常に不利な立場にあり、成功するのは容易ではないとする。同氏はさらに「農村部では学校自体に負の烙印(らくいん)が押されており、成功するとは誰も思ってない」と話した。