満員電車で帰省、年に1度の再会――中国出稼ぎ労働者の春節
北京、安徽省(CNN) 北京で働くジョウ・シアさんは、小さなかばん3個を手に、春節(旧正月)の帰省の途に就いた。1000キロ離れた安徽省の自宅に戻り、両親や子どもたちと再会できるのを心待ちにしている。
北京ではメードの仕事を2つ掛け持ちし、夫は雑用の仕事をこなす。2人合せて1200ドル(約12万円)の月収で、大家族を養っている。
人込みの中で働いてばかりの北京での生活はあまり好きではないという。それでも中国の大都市には、ジョウさんのような出稼ぎ労働者が地方から集まってきて、清掃や屋台の果物売り、ごみ収集など至る所で働いている。
春節にはその労働者たちが一斉にいなくなる。北京の人たちがそのことに気づくのは、いなくなってからだ。
北京の駅は人であふれ、至る所で荷物に囲まれて座ったり、たばこをふかしたりして列車を待つ人たちの姿。ジョウさんが目指す合肥行きの切符はインターネットであっという間に売り切れる。そこでジョウさんは車掌に追い出されないことを期待して、天津の最初の停車駅までの切符を買った。