ムシャラフ元大統領を反逆罪で起訴 パキスタン
(CNN) パキスタンの特別法廷は31日、ムシャラフ元大統領を国家反逆罪で起訴した。有罪となれば死刑または終身刑を言い渡される可能性がある。
元大統領は在任中の2007年に非常事態宣言を出して憲法を停止したこと、最高裁判事を解任したことなど計5件の罪に問われたが、すべて無罪を主張。「私は反逆者ではない。私の在任中にパキスタンは繁栄し、成長した」と強調した。
法廷へ向かう道には数千人の警官や治安要員が配置され、厳戒な警備態勢が敷かれた。
元大統領は1999年にクーデターを成功させて就任。2007年の非常事態宣言は米国などから非難を浴びたが「国を安定化させ、イスラム過激派を抑えるのが目的」と主張した。国内で弾劾(だんがい)の圧力が強まったことを受けて08年に辞任し、ロンドンやドバイで亡命生活を送っていた。
政界復帰を期して昨年帰国したものの、在任中の活動を巡る訴追が相次ぎ、総選挙への出馬を断念した。今年1月には、裁判所への出廷直前に体調不良を訴えて入院。高血圧の治療を受けているとされる。