「女子生徒100人以上解放」は誤り、軍対応に不信 ナイジェリア
ナイジェリア・カノ(CNN) ナイジェリア北東部のボルノ州で学校が武装集団に襲撃され多数の女子生徒が連れ去られた事件で、ナイジェリア軍は17日、100人以上の生徒たちが解放されたとする前日の発表を撤回した。
軍は16日に「129人中、8人を残して全員が解放」と発表。その直後から拉致された生徒の保護者からは疑義の声が上がっていた。軍は「世間をだます意図はなかった」と釈明した。
軍は17日時点で何人の生徒が行方不明か明らかにしていない。
拉致された生徒の保護者は、「見え透いたうそをついた」政府に不信感を覚えるとともに、軍が本当に生徒たちの捜索を行っているのか不安に感じている。
学校の校長らは拉致された129人の生徒のうち逃れたのは14人だと述べる一方で、ボルノ州の教育長は30人が自宅に戻ったと発表するなど、情報が錯綜(さくそう)している。
ボコ・ハラムは現地の言葉で「欧米の教育は罪」という意味。ナイジェリア全土へのイスラム法(シャリア)導入を目指し、キリスト教徒との戦いと称して同国北東部を中心にテロ攻撃を繰り返してきた。学校や教会、モスクの爆破や、女性や子どもの誘拐などの事件を起こしている。