香港のデモ続く、次は政府機関の占拠か
香港(CNN) 香港での民主化要求デモは2日も続き、政府庁舎周辺でも梁振英行政長官と中国政府への要求を掲げて座り込みが行われている。
一部のデモ参加者からは、今後は政府機関の占拠もありうるとの声が上がっている。
学生リーダーの1人、ジョシュア・ウォン氏(17)はCNNに対し「こちらが受け入れられるようなまともな反応は(政府側から)今のところ得られていない」と述べ、「最後の手段」として、政府機関の占拠もあり得るとの考えを示した。
今回の民主化運動は、香港の次期行政長官選挙を巡り、中国政府が公認の候補者にしか立候補を認めない方針を決めたことが発端となった。
デモ隊はこの方針の撤回とともに、香港住民よりも中国政府の側に立っているとして梁行政長官の辞任を求めている。
民主化運動のリーダーの1人、レスター・シャム氏は1日、梁行政長官が2日夜までに辞任しなければ「複数の政府関連の重要な建物を占拠する」と述べた。
だが、あるデモ参加者の学生は占拠について「異論も多い」と指摘する。「私たちのデモは平和的でありつづけなければならない」と語る学生もいる。
中国国慶節(建国記念日)だった1日、梁行政長官は祝賀パーティーの席上で、「望ましい改革の形についてさまざまな人がさまざまな意見をもつだろうことは理解できる。だが普通選挙がないよりは、あるほうがいいはずだ」と述べ、条件付きの行政長官選挙を受け入れるべきだとの立場を繰り返した。
梁行政長官を支持する中国政府寄りの団体「香港のサイレントマジョリティー」もデモを行い、民主化運動は「香港を危険にさらす」と主張した。