北朝鮮、過去100年で最悪の干ばつ報道 国連、飢餓を懸念

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北朝鮮、過去100年で最悪の干ばつ報道 国連、飢餓懸念

(CNN) 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のザイド国連人権高等弁務官は27日までに、北朝鮮が非常に深刻な飢餓に直面しつつあるとして国際社会に対し支援を呼び掛けた。CNNの取材に表明した。

弁務官は集中的な救援努力が今後数週間もしくは数カ月内に起きなければ、大規模な飢餓が発生すると警告した。

北朝鮮の国営メディアは通常、住民に明るい展望を説く報道姿勢に終始しているが、ここに来て過去100年で最悪規模とする干ばつ被害などについて伝えている。韓国の国民大学校の北朝鮮問題専門の教授は「今後悪しき事態が発生する可能性を内外に伝えるシグナル」と分析。「外国に援助を求める可能性がある」とみている。

この中で北朝鮮の最大の支援国とされる中国は援助に前向きな姿勢を示している。韓国の洪容杓(ホン・ヨンピョ)統一相も「南北朝鮮は干ばつに直面している。協力のための時期だろう」との認識を示した。

世界食糧計画(WFP)のアジア担当幹部は北朝鮮の首都・平壌に最後に滞在していた際、水力発電の供給量削減を目撃。WFPの現地職員は貯水池や河川の水位の低減を報告している。北朝鮮政府は、水田の約4割が干上がっていることを明らかにしたという。

WFP幹部は北朝鮮で1990年代に発生し、50万人以上が死亡した飢餓のような事態にはならないと予測。しかし、降雨が近くなければ、主要な米の収穫活動に悪影響が出て、今年末までに食糧不足が起きる恐れに言及。北朝鮮の子どもの3分の1が既に栄養失調状態にある事実にも注意を向けた。

国民大学校教授によると、北朝鮮では昨年も干ばつが発生。ただ、農作物の収穫量は良好だったという。今回の干ばつが深刻だった場合、北朝鮮指導部が過去2年間推進してきた農家が収穫物の3割を取得出来るなどの農業政策の改革が後退する可能性が生まれることへのより強い懸念を示した。

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