ライオン「セシル」の兄弟も殺害か、情報が錯綜
(CNN) アフリカ・ジンバブエの国立公園で人気者だったライオン「セシル」に続いて、兄弟の「ジェリコ」も殺された可能性が指摘され、情報が錯綜(さくそう)している。
同国で自然保護に取り組む非政府組織ZCTFの責任者はCNNに、公園内でハンターがジェリコを不法に射殺したと述べた。フェイスブックのZCTF公式ページには、ジェリコが1日午後4時ごろに殺されたとの報告が掲載された。
一方、ジェリコを追跡調査している英オックスフォード大学の研究チームがCNNに語ったところによると、ジェリコは1日午後8時の時点で生存し、動き回っていたことが、首輪に付けたGPS(全地球測位システム)端末から判明したという。GPS端末からの信号に異常の兆候は見つかっていない。
オックスフォード大学の報道担当者は、情報の確認を急いでいると述べた。
ジェリコの兄弟セシルは先月、狩猟愛好家の米国人歯科医に撃ち殺された。ジンバブエが歯科医の身柄引き渡しを求めている。
専門家らによると、ライオンの群れでは雄の兄弟が雌や子を外敵から守る役割を果たすことが多い。セシルには6頭の雌との間に24頭の子がいたとされるが、ここでジェリコまでもいなくなったとすれば、子ライオンが生き延びられる可能性はほぼなくなったと考えられる。