難民16万人受け入れへ、加盟国の割り当て案発表 EU

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ブダペストの駅にたどり着いた難民の少年=Roberto Salomone

ブダペストの駅にたどり着いた難民の少年=Roberto Salomone

(CNN) 欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会は9日、中東やアフリカなどから殺到する難民や移民ら計12万人を新たに受け入れ、加盟国にそれぞれ拘束力を持たせて割り当てる計画を発表した。

12万人はドイツや北欧などを目指す中継地として既に多数の難民らが滞在するイタリア、ギリシャやハンガリーから他国へ向かう。1万5600人はイタリア、5万400人はギリシャ、5万4000人はハンガリーからとなる。

同委員会は今年5月、加盟国が迎え入れる難民らはイタリアとギリシャに逃れた4万人としていた。今回上積みした12万人を加えて計16万人となる。多くは内戦下にあるシリア住民となっている。

EU加盟国の受け入れ人数は各国の人口や国内総生産(GDP)の規模、過去に認めた亡命申請の件数や失業率などを考慮して決めた。EUは難民らを引き取る国に追加の資金援助を実施する。

EUによる今回の割り当て案の実施には加盟国の合意が必要。内相会議が今月14日に開かれ、この問題を話し合う。

ただ、義務的な割り当て案に対してはハンガリー、ポーランド、スロバキアやチェコなどが強い反対を表明。一方、ドイツはEU加盟国内で難民らを公平に受け入れる唯一の方法と支持している。

ユンケル欧州委員長は9日、欧州議会で演説し、「我々欧州人は保護を与え、亡命の基本的権利に応じることは非常に大事であることを知るべきだし、忘れるべきではない」と強調。難民危機の問題で、結束した勇気を示し、欧州の対応を今こそ打ち出す時機だと続けた。

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