マリ首都でホテル襲撃、21人死亡 イスラム武装勢力が犯行声明
(CNN) 西アフリカ・マリの当局者によると、首都バマコで20日、武装集団が外交官らの滞在するホテルを襲撃したうえ、宿泊客ら数十人を人質に取り、少なくとも21人が死亡、少なくとも6人が負傷し病院に搬送された。イスラム武装勢力が犯行声明を出している。
マリ軍や国連治安部隊はバマコ近郊のホテル「ラディソン・ブル」で救出作戦を展開。マリ軍のクリバリー大佐によると、20日午後遅くの時点でホテル内に残っている人質はないという。米国家安全保障会議(NSC)のネッド・プライス報道官は声明で、襲撃が終結したと明かし、犠牲者に弔意を示した。
マリのアルアクバル通信によると、イスラム武装勢力「ムラビトゥン」が犯行声明を出した。アフリカ北部に拠点を置く「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(AQIM)」と共同で襲撃を実行したとしている。
ムラビトゥンは今回の襲撃について、政府軍がマリ北部に侵攻したことへの報復としているほか、フランス国内の捕虜の解放も求めているという。
マリに派遣されている国連平和維持活動部隊の報道官、オリビエ・サルガド氏によると、襲撃が始まったのは現地時間朝7時ごろ。自動小銃AK47を持った武装グループ2~3人が、外交官用のナンバープレートをつけた車両少なくとも1台から降り、発砲しながらホテルに入ったという。
マリはフランスの旧植民地で、国連軍や仏軍の助けを受けてイスラム過激派との戦いを続けており、サルガド氏によると、同ホテルには襲撃当時、和平協議に携わる外交団らが滞在。ホテルチェーンを展開するラディソンは、同ホテルには襲撃時、宿泊客140人と従業員30人の計170人がいたとしている。