オバマ氏、プーチン氏にシリア介入で警告
パリ(CNN) 国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)首脳会合に出席するためパリを訪れていたオバマ米大統領は1日、帰国を前に記者会見し、ロシアのシリア介入をめぐってプーチン大統領に警告を発した。
オバマ氏は会見で、内戦の泥沼にはまり込むことは「プーチン氏の望む結果ではないことを、本人も認識しているはずだ」と語った。
オバマ氏は30日、プーチン氏と会談し、シリア紛争には政治的解決が必要との認識で一致したという。しかし米国が退陣を求めるアサド・シリア大統領の去就をめぐっては、意見が食い違ったままだ。オバマ氏は、今後数カ月間にわたるシリアの状況変化を見るなかで、プーチン氏の考えも変わる可能性があると指摘した。
オバマ氏はまた、パリ同時多発テロ事件の直後にCOP21が決行されたことは、開催国フランスの「素晴らしい決意の表れ」だと強調。地球温暖化防止への努力を過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」との戦いになぞらえ、国際協力の重要性を訴えた。
米大統領選を来年に控え、COP21での合意内容が次期政権に引き継がれるかどうかが懸念されている問題については、「民主党の大統領が継いでくれることを想定している。たとえ党が変わったとしても、大統領に就任してみれば、候補者時代とは違った考え方になることを自覚するだろう」と述べた。
オバマ氏はさらに「他国では政党を問わず、だれもが気候変動の問題を非常に深刻に受け止め、非常に大きな問題だと認識している」と強調した。