セウォル号、7月末までに引き揚げへ 韓国
ソウル(CNN) 韓国南西部で2年前に起きた旅客船セウォル号の沈没事故で、韓国政府は14日、引き揚げ計画を明らかにした。前例のない試みになるという。
セウォル号は2014年4月16日に珍島(チンド)沖の黄海上で沈没。修学旅行中の高校生多数を含む304人が死亡・行方不明となった。
海洋水産省によれば、長期的な海洋データをもとに引き揚げ計画を策定。引き揚げは7月末までに完了する予定だという。
304人のうち9人は現在も行方不明のままで、計画では、内部に取り残されたと思われる遺体を回収するため、全長140メートルのセウォル号を切断することなく引き揚げる。
同省によれば、黄海のこの海域は潮の流れが強く、ただでさえ困難な引き揚げ作業をさらに困難にしているという。
3月以降、船内のタンク10個に空気を入れる作業が行われている。これは船体を少しでも軽くしようという試みだ。
今後さらに浮きを船に設置し、船体の下や船尾には引き揚げのための支えとなる部材を差し込む。引き揚げは2〜3日かけてゆっくり行われるという。