パキスタンで結婚絡みの「名誉殺人」2件、妊娠中の女性も
兄が妹を殺害したことについては「口論が過熱し、息子は怒りにまかせて反応した。最後は名誉の問題になっていたと思う」と述べた。事件の発生は父親が警察に連絡していた。
パキスタンでは、結婚問題などで自らの選択を優先させた男女が家族らに殺害されるいわゆる「名誉殺人」の多発が問題となっている。この種の悲劇は同国で殺人事件とみなされているが、防止策の徹底で政府に一層の努力を促す声もある。
同国の独立機関「人権委員会」によると、国内で今年の最初の5カ月間に発生した名誉殺人は計212件。被害者には男性50人と未成年者38人が含まれる。
名誉殺人は部族の慣習に起因するともいわれ、家族や村落に不名誉をもたらした処罰ともされる。人権委員会によると、国内で昨年、親族らに殺害された女性は約1100人。また、女性に対する性的暴行事件は900件以上で、自殺や自殺未遂を図った女性は約800人としている。