空爆で民間人300人近く死亡の情報、米軍が調査
モスルが位置するニネベ州の地方議会議長はCNNに、モスル西部の複数の地域で3月22、23の両日、米主導有志連合とイラク空軍の空爆により少なくとも200人が殺害されたとの見方を示した。死亡者の大半は民間人で、中には子どもや女性もいたとしている。そのうえで、イラク治安部隊に対して民間人の安全が保証されるまでは一帯での軍事作戦をやめるよう求めたと述べた。
米国防総省の報道官によれば、有志連合は民間人犠牲者の発生の有無について正式な調査に着手したという。
米軍はまた、3月16日にシリア北部で行われた空爆についても正式な調査を開始した。現地の報道によると、この空爆ではモスクが攻撃され、40人以上が死亡したという。ソーシャルメディアに寄せられた多くの報告では、がれきの中から遺体が搬出される様子をとらえた画像が示されている。国防総省は当初数日間にわたり、民間人の犠牲者はいないと発表。また、狙ったのは約12メートル離れた別の建物で、アルカイダの会合を狙ったものだったとも説明していた。
米中央軍はさらに、今月22日、シリア北部ラッカ付近の学校の建物が空爆を受けた件も調査している。現地の活動家らは、建物に避難していた民間人30人以上が空爆により殺害された可能性もあるとしている。米国防総省の当局者は、米国が一帯で空爆を行っていたことを確認した。米中央軍は空爆対象が正しい建物だったのか、また米軍が把握していなかった民間人が内部にいなかったか解明を進めている。