セウォル号から回収の骨、遺骨ではなく動物のもの　韓国

（ＣＮＮ） 韓国沖に沈没していた旅客船セウォル号から複数の骨が回収され、当初は行方不明になった犠牲者の遺骨との見方が当局により示されたものの、その後の調査で実は動物の死骸のものであることが分かった。複数の政府当局者が２８日夜、改めて状況を説明した。

２０１４年４月に韓国で起きたセウォル号の沈没事件では、修学旅行中だった１０代の若者を中心に２９５人が死亡、９人が依然として行方不明となっている。

セウォル号は先週、沈没後初めて水中から引き揚げられた。これにより、法医学チームや回収チームが従来より近い距離から調査を行うことが可能になっていた。

海洋水産省の当局者は２８日、セウォル号の陸揚げを準備するなかで甲板上に死亡者の遺骨を発見したと発表。「遺骨は船首の窓や開口部から出てきたとみられる」との見方を示した。

だが海洋水産省は同日夜、記者団に対し、発見された骨は動物の死骸のものであることが確認されたと説明。同省の報道官は、「現場にいた人たちがこうした骨について、人間のものか動物のものか見分けるのは簡単なことではなかっただろう」などと述べた。

複数の当局者によれば、セウォル号は来月４日前後に韓国南西部の木浦新港に戻される見通し。