ロシア機、エストニア領空に接近 NATO機が緊急発進
(CNN) バルト3国のひとつエストニアの領空に1日午前、隣国ロシアの軍用機3機が接近した。これに対し北大西洋条約機構(NATO)は戦闘機を緊急発進させて領空侵犯を防いだ。NATOの報道担当者がCNNに明らかにした。
緊急発進はNATOによるバルト3国領空警備の任務に就いているスペインの戦闘機2機が、エストニア国内の基地から行ったという。
エストニア領空へ接近したのはロシア製のミグ31迎撃戦闘機2機と、AN26輸送機だったことが判明した。
エストニアではこの前日、米国から訪れたペンス副大統領が、バルト3国に対するロシアの脅威に言及。米国はNATO条約に規定された集団的自衛権の下、これに対抗すると改めて表明していた。
同担当者によると、スペイン軍の2機に続き、NATO非加盟国のフィンランドからも複数の軍用機が緊急発進した。引き継ぎの際にスペイン軍機が誤ってフィンランド領空に入ったため、NATO航空司令部がフィンランドの管制に説明し、フィンランド側もこれを確認したとみられる。
NATOのストルテンベルグ事務総長は先月開催された「NATOロシア理事会」の後、バルト海周辺で航空活動が活発化していると指摘したうえで、領空侵犯の防止は大半が安全に実行されていると強調していた。