クルド自治政府、独立行動を凍結へ イラク側に対話呼び掛け
(CNN) イラクの少数民族クルド人が主導する自治政府「クルディスタン地域政府(KRG)」は26日までに、9月に実施した独立の賛否を問う住民投票に基づいた行動について凍結する意向を表明した。イラク政府との、これ以上の暴力や衝突を避けるためとしており、対話を呼び掛けている。
イラクやシリアの一部を実効支配していた過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に対する掃討作戦では、イラク軍とクルド人部隊は協調して戦っていた。しかし、9月に行われた住民投票の結果では賛成多数の結果が出た。
10月に入り、イラク政府軍はKRGが実効支配していた北部の油田地帯キルクークに進攻し、同地を掌握した。
KRGは声明で、即時の停戦と軍事行動の停止を提案。住民投票の結果については凍結するとし、KRGとイラク政府との対話の開始を求めている。
これより前には、米国のティラーソン国務長官が予告なしにイラクを訪問し、イラクのアバディ首相との会談で、イラク政府とKRGとの関係改善を支援する意向を示していた。