フジモリ氏恩赦に批判の声、大統領と「取引」か ペルー

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裁判所に出廷したフジモリ元大統領=2014年、リマ

裁判所に出廷したフジモリ元大統領=2014年、リマ

(CNN) 南米ペルーのフジモリ元大統領に対して健康問題を理由に恩赦が出されたことを受け、現地では抗議デモが起きたほか、議員の一部からは恩赦に関連してクチンスキー大統領側と政治的な取引があったのではないかとの疑問の声が出ている。

ペルー大統領府は24日、人権侵害の罪で25年の刑期を務めているフジモリ元大統領に恩赦を与える方針を明らかにした。フジモリ氏は1990年から2000年までペルーの大統領を務めたが、09年に、市民を殺害した軍の作戦を承認したとの罪で有罪判決を受けていた。大統領府によれば、フジモリ氏は進行性の不治の病に苦しんでおり、刑務所の状況は同氏に深刻なリスクをもたらすものだという。

恩赦が出される数日前、クチンスキー大統領は汚職疑惑に関連した罷免(ひめん)決議案について採択を免れていた。罷免決議案は否決されたが、これは、フジモリ氏の息子であるケンジ氏ら10人が棄権していたことも要因のひとつだった。

ケンジ氏は、フジモリ派の野党「フエルサ・ポプラル」の所属。地元メディアによれば、罷免決議案で票が割れたことで、党内であつれきが生まれた。同党の広報担当の中には、一部議員が棄権したのは恩赦のためのクチンスキー大統領との協定の一環だったとするものもいる。

恩赦の判断に対する抗議デモは大統領府から数ブロック離れた場所で行われた。地元メディアによれば、デモ参加者は、催涙ガスを使って群衆を解散させようとした警官らと衝突した。

一方、フジモリ元大統領の支持者は恩赦の知らせを受け、病院の外に集まり、歌ったり踊ったりした。

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