南米で教会に対する暴動やデモ、ローマ法王の訪問控え
(CNN) ローマ法王フランシスコの南米訪問を控え、チリとペルーでカトリック教会に対する暴動や抗議デモが広がっている。
フランシスコ法王は15日からチリとペルーの6都市を訪問し、環境保護や先住民の窮状を訴える。イエズス会会員やカトリック教会の聖職者のほか、貧困層や弱者、若者、先住民などの団体とも面会を予定している。
しかしチリ内務次官によると、首都サンティアゴでは12日以来、少なくとも5つの教会が発火物を投げ込まれるなどの襲撃を受け、扉が焼けたり窓ガラスが破壊されるなどの被害が発生した。負傷者は出ていない。
地元紙によれば、襲撃犯は次の爆弾でフランシスコ法王を狙うと予告しているという。
法王がチリ訪問中に滞在を予定しているバチカン大使館の近くの教会も被害に遭い、内務次官は一連の襲撃を受けて、法王訪問時の警備態勢を見直すと表明した。教会襲撃の容疑者は逮捕されていない。
カトリック教会では、聖職者の子どもに対する性的暴行事件を巡って信者らが反発を強めている。
ペルーでも聖職者が子どもを性的、身体的、精神的に虐待したとされる事件が明るみに出ていることから、法王の訪問に合わせて、カトリック教会の対応を非難するデモが行われる可能性もある。