日本も北朝鮮との首脳会談を模索、取り残される不安募らせ
(CNN) 日本政府が北朝鮮との首脳会談を模索していることを明らかにした。朝鮮半島情勢の目まぐるしい変化の中で、日本だけ取り残されることに対する不安の声も出ている。
北朝鮮の金正恩( キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は26日に北京を電撃訪問して中国の習近平国家主席と会談した。4月には韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領との会談が予定され、米トランプ大統領との会談実現に向けた調整も進む。
菅義偉官房長官は29日、「日本は北朝鮮との間で北京の大使館ルート、様々な機会や手段を通じてやりとりしている」と語った。日本のメディアは、北朝鮮に関して日本だけ置き去りにされることへの不安が強まっていると報じていた。
日本は今年1月、北朝鮮が韓国との外交関係を回復し、冬季オリンピックへの参加を表明した時点で、明らかに置き去りにされていた。
安倍首相がオリンピック閉幕後、対話のための対話は無意味だ、と発言した時点では、米国と足並みがそろっているように見えていた。
ところがトランプ大統領はその数週間後、金委員長との会談を受け入れると表明し、日本は不意を突かれた形になった。
アジア情勢に詳しいテンプル大学のジェフ・キングストン氏は、「日本はトランプ大統領から完全な不意打ちを食らった」「それまで安倍首相は、自分たちの考えは同じだと思っていた」と解説する。
杉山晋輔・駐米大使はCNNの取材に対し、北朝鮮に対する日本の基本的な姿勢は変っていないと強調した。