ロシア、報復措置で米外交官60人を追放 総領事館閉鎖も
(CNN) ロシアのラブロフ外相は29日、米外交官60人を国外追放するとともにサンクトペテルブルクにある米総領事館を閉鎖すると明らかにした。米政府の同様の動きに対する報復措置。
ロシア外務省は外交上の地位にふさわしくない活動に従事したとして、米外交官60人を「好ましからざる人物」に指定。4月5日までに出国するよう命じた。
この決定を伝えるため、米国のハンツマン駐ロシア大使を外務省に呼び出したという。
英国は先に、ロシア人元二重スパイの男性とその娘が同国で神経剤による襲撃を受けた事件に関し、ロシア政府を公に非難していた。これ以降、ロシアは守勢に立たされている。
26日には、米国など20カ国以上が英国を後押しし、合わせて100人以上のロシア外交官を追放。米国はこうした対応の一環として60人を追放した。
ロシアはすでに英国と応酬を繰り広げており、両国とも外交官23人を追放した。ロシアは国内の英関連施設の一部も閉鎖している。
ロシアは元スパイ襲撃事件への責任を否定。プーチン大統領はロシアの関与を指摘する声を「せん妄」と切り捨ててきた。
ラブロフ外相は今回、同様の姿勢を示し、世界各国によるロシア外交官の追放を「全く容認できない」と批判した。こうした国には「英米の大きな圧力」がかかっていたとしている。