ライオンがサイの密猟者襲撃か、複数の遺体発見 南ア
(CNN) 南アフリカの動物保護区で6日までに、ガイドが数人分とみられる人間の遺体の一部を発見した。近くにはライオンのグループがおり、サイを狙って保護区に侵入した密猟者をライオンが襲った可能性がある。
保護区のオーナーのニック・フォックス氏によると、ガイドが遺体を見つけたのは3日。警察が駆け付けたが当時は現場が暗かったため、密猟対策の担当者らを伴っての本格的な調査を翌日改めて行ったという。
現場は低木の茂みが広がる地域で、遺体の一部があちこちに散乱している状態のため、死亡者の正確な人数は把握できていない。ただ遺留品として3人分の靴と手袋が見つかっている。
現場にはサイレンサー付きの強力なライフル銃、ワイヤカッター、おのも残されていた。フォックス氏はサイを殺して角を切断するための装備だとして「サイの密猟に関わる事案であることはほぼ100%確実」との見方を示した。
密猟者らは1日夜か2日早朝に保護区へ入ったとみられる。2日の4時半ごろ、犬を連れて現場付近をパトロールしていた密猟対策の担当者らはライオンが物音を立てているのに気付いたものの、ライオンが活発に行動する時間帯だったので不審には思わなかったという。
フォックス氏は密猟者らについて、ライフル銃を発砲する間もなく襲われたと話す。ライオンに遭遇したときには徒歩だったとみられるが、これは極めて危険なことで、保護区のスタッフや訪問者がライオンに近づくときは必ず大きなトラックに乗るという。