駆除「不可能」の害虫、アジアに到達 アフリカで壊滅的被害
ツマジロクサヨトウは繁殖のペースが速いことから、インドは対策を急ぐ必要がある。しかしそれでも根絶はできないとCABIの専門家は予想、「アジアに到達した今、アジアにおける恒久的な問題となるだろう」と語った。
ツマジロクサヨトウは中南米の熱帯地域や亜熱帯地域を原産とするガの幼虫で、広大な距離を移動でき、大規模な対策を行っても駆除することができない。
トウモロコシのほか、コメやサトウキビ、綿、野菜などの作物も餌とする。
アフリカ南部ではトウモロコシに壊滅的な被害が発生し、ザンビアは空軍まで出動させて殺虫剤を散布した。
国境や大陸を越えた拡散は、農作物の輸送や、成虫のガが繁殖のために長距離を飛ぶことに起因する。「全てを見つけて駆除することは不可能だ。あまりに増殖のペースが速い」と専門家は警鐘を鳴らしている。