インド南部の州に「未曽有」の洪水 死者37人、4万人避難
ニューデリー(CNN) インド南部の観光地、マラバール海岸沿いのケララ州で豪雨による「未曽有」の洪水が起き、数十人が死亡、多数の住民が避難している。
同州の緊急対策当局者が12日、CNNに語ったところによると、豪雨が始まった8日以降、同日までに少なくとも37人が死亡した。
土砂崩れやダムの増水が相次ぎ、低地に住む約4万人が計350カ所の避難所へ移動した。
当局は10日、豪雨によるダム決壊の恐れが強まったとして放水に踏み切った。ビジャヤン州首相は同日の声明で、州内27カ所のダムで一斉に放水が行われた前例はなく、これほど大規模な水害は州史上初めてだと述べた。
洪水で立ち往生した観光客もいる。10日には州内のリゾートホテル一帯から54人が救出された。
インド内務省によると、現地には国家災害対応部隊(NDRF)の隊員400人以上に加え、陸軍、海軍、沿岸警備隊の要員も出動して救援作業に当たっている。
雨はこのところ収まっているが、気象当局によると今後さらに豪雨が予想されるという。