燃料価格高騰で抗議デモ 1人死亡、28万人が参加 フランス
パリ(CNN) フランス国内の各地で17日、燃料価格の高騰や燃料税の引き上げに抗議するデモが展開された。東部リヨン近郊では参加者1人が車にはねられ死亡した。
参加者らは「黄色いベスト」運動と称して路上作業員用の安全ベストを着用し、各地の道路を占拠した。内務省によると、国内2000カ所以上のデモに合計28万人前後が参加した。
国内で計227人が負傷し、このうち6人が重傷。計73人が警察に拘束された。警官5人が軽傷、1人が重傷を負い、さらに憲兵5人が負傷した。
フランス国内の軽油価格は今年、1リットル当たり平均1.24ユーロ(約160円)から同1.48ユーロ(約191円)に上昇。先月は一時、1.53ユーロ(約197円)まで上がった。
さらに軽油、ガソリンにかかる税金が今年1月に引き上げられ、来年も増税が予定されている。
国民が不満を募らせるなか、野党はマクロン政権への批判を強めている。
マクロン首相は先週のインタビューで、「怒りを表明するのは基本的な権利だ」と理解を示す一方、「この運動にはさまざまな人が便乗している」との懸念を表明した。