ウクライナ、一部地域に戒厳令 ロシアによる艦船拿捕受け
モスクワ(CNN) ウクライナ議会は26日、ロシアとの国境に近い地域に戒厳令を敷くことを決めた。ロシアがクリミア半島近くでウクライナ軍の艦船を拿捕(だほ)し、兵士24人を拘束したことを受けた措置。
戒厳令の実施は2014年にロシアとの間に紛争が起きてから初めて。
戒厳令は28日から30日間敷かれる。議会では276人の議員が賛成票を投じた。
ウクライナのポロシェンコ大統領はツイッターへの投稿で、戒厳令はロシアと国境を接している地方や、ロシア軍が派遣されている地域に隣接する地方が対象となると説明。ロシアは、隣国モルドバの沿ドニエストル地域などに部隊を派遣している。
ウクライナ政府による戒厳令の導入は、25日にアゾフ海と黒海を結ぶ海域でロシア軍との間で発生した衝突を受けたもの。ウクライナによれば、小型砲艦2隻とタグボート1隻がロシア海軍から攻撃を受けた。ウクライナ当局が公開した動画によれば、ロシアの艦船がウクライナのタグボートにぶつかっていっているように見える。
ロシアの地元メディアによれば、ロシア連邦保安局(FSB)は、ウクライナの艦船が違法にロシアの領海に侵入し、危険行為を行ったと報告している。