集団で埋葬された113人の遺体発見 麻薬犯罪急増のメキシコ
(CNN) メキシコ中部ハリスコ州で、少なくとも113人の遺体が集団で埋葬されているのが見つかった。司法当局が記者会見して発表した。
ハリスコ州司法長官の22日の記者会見によると、このうち30人の遺体については親族が身元を確認した。28人は男性、2人は女性だった。
集団埋葬地は州都グアダラハラ南東部のエルサルト市内にあり、10月1日から始まった遺体の発掘作業は現在も続いている。
ハリスコ州では、エルサルトから30キロほど離れた別の場所でも集団埋葬された遺体の発掘が行われており、これまでに25人の遺体が発見された。
司法長官の記者会見では遺体が集団で埋葬された経緯についての説明はなかった。しかしハリスコ州ではここ数年、麻薬組織が絡む凶悪犯罪が増えている。
米麻薬取締局(DEA)によると、ハリスコ州にはメキシコで勢力を急拡大している麻薬組織「ハリスコ新世代カルテル」の拠点がある。
国家捜索委員会が10月にまとめた2006年~2020年9月30日の統計によれば、集団で埋葬された遺体の発掘数はハリスコ州が最も多い。メキシコ国内でこの期間に発掘された遺体6900体のうち、ハリスコ州で発掘された遺体は897体だった。