マリ軍、暫定政権の大統領と首相を拘束
(CNN) 政情不安の続く西アフリカ・マリで24日、暫定政権のヌダウ大統領とウアンヌ首相らが国軍に拘束された。複数の国際組織が共同声明で明らかにした。
アフリカ連合(AU)と国連PKO「マリ多面的統合安定化ミッション(MINUSMA)」、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)などで構成する民政移管監視委員会の声明によると、ヌダウ、ウアンヌ両氏とスタッフ数人が拘束された。
同委員会は国軍による「権力掌握の試み」だと非難し、「フランス、米国、英国、ドイツ、欧州連合(EU)を含む国際社会のメンバー」とともに「深い懸念」を表明。両氏らの「即時、無条件の解放」を要求し、拘束した国軍メンバーの一人ひとりが両氏らの安全に責任を負うと強調した。
在マリ米大使館は現地の米国人らに向けたツイートで、国軍の動きが活発化している首都バマコへの不要不急の移動を避けるよう呼び掛けた。
マリでは10年以上前から政情不安が続いている。昨年の軍事クーデターで前大統領と前首相が拘束された後、数カ月前に暫定政権が発足。ロイター通信によれば、民政移管に向け、来年2月に大統領選と議会選を実施すると約束した。ヌダウ氏はこのほど、新たな主要閣僚の顔ぶれを発表したばかりだった。