マリ大統領が辞任発表、軍による拘束報道の後
(CNN) アフリカ西部マリのケイタ大統領(75)は19日、国営メディアで声明を発表し、即時辞任する意向を表明した。
アフリカ連合のムーサ・ファキ・マハマト委員長によるとマリでは18日、クーデターとみられる騒乱が起き、ケイタ大統領とシセ首相が軍に拘束される事態が起きていた。
ケイタ大統領は、流血を回避するためには辞任するほかないとの認識を表明。議会並びに政府も解散すると伝えた。
アフリカ連合のマハマト委員長はツイッターで、ケイタ大統領とシセ首相、他の閣僚の逮捕を非難。即時釈放を要求するとともに、国際社会に対してもあらゆる武力の行使に反対するよう呼び掛けた。
欧州連合は18日、マリで「クーデターの企て」が進行中なのは明らかだとして、これを非難する声明を出した。
国連の外交筋2人が同日CNNに明らかにしたところによると、国連安保理は19日に緊急会合を開き、マリの状況について話し合う予定。
会合はフランスとニジェールの要請で開かれる。上記の外交筋は、この問題について説明する権限がないとして匿名で取材に応じた。
マリでは5月以来、ケイタ大統領に対する国民の批判が高まっていた。これは、議会選挙の結果が憲法裁判所によって覆され、空白だった議席の大部分をケイタ大統領の政党が確保したことがきっかけだった。