タリバーンとの和平協議、「ほぼ進展なし」 アフガン政府担当者がCNNに明かす
またタリバーンが将来の展望にアフガン政府打倒を掲げている点について問われると、「実現はしないだろう」と答える一方、将来のある時点でアフガニスタンがテロリストの温床にならないという保証はどこにもないと指摘。米国がテロとの戦争を開始する前、同国はまさにそうした状態だったと語った。
「タリバーンに落ち度があった。彼らはアルカイダをはじめとするテロ組織との関係を断ち切ると約束したが、そのような兆候はあまり見られなかった。だから現状は、我々にとっても地域にとっても危険なものだ」(アブドラ氏)
アフガン政府が半年以内に崩壊する可能性があるとした米情報当局の報告について問われると、「私にはそうは見えない」と応じつつ、「警告として真剣に受け止める必要がある」との認識を示した。
このほかアブドラ氏は、バイデン政権がアフガンの治安の支援に33億ドルの拠出を約束したのを称賛した。ただ同時に、それで国内の課題がすべて解決に向かうわけではないことも認めた。
かなり悲観的な見方を示しながらも、アブドラ氏はアフガニスタンが2001年の状況に戻るような事態にはならないだろう語った。
「これまで得たものはあまりに大きい。一時的な後退が現在各地で起きているかもしれないし、実際そうした状況を目の当たりにしているが、すべてが元に戻ってしまうわけではない」(アブドラ氏)