ロシア妨害の穀物輸出の代替経路を確保、ウクライナ外務次官
(CNN) ウクライナのドミトロ・セニック外務次官は16日までに、ロシアによる港湾封鎖で妨害されている自国の穀物輸出について代替の経路を確保したことを明らかにした。
シンガポールで最近開かれた安全保障関連の国際会合で述べた。ロイター通信によると、同次官はルーマニア、ポーランドやバルト諸国など友好国の協力に触れながら、農産品の輸出に使える2つの経路を築いたと説明。
ただ、輸出作業を遅らせる障害にも直面しており、当面は円滑な運営を期すための最善の措置を講じているとした。
この2経路を通じて運び出された穀物の量は把握していないともした。
CNNは先に、ロシアの港湾封鎖でウクライナ内の貯蔵庫やオデーサ港などに滞留している穀物は数百万トン規模と報道。この輸出停滞が原因で、ウクライナ戦争が長引くと共に世界的な食糧価格の激増が懸念される事態ともなっている。
米国務省のデータによると、ウクライナはトウモロコシや小麦の輸出大国。国連食糧農業機関(FAO)は世界各国の食糧不足を補うため毎年調達する小麦の約半分をウクライナに頼ってもいた。