中国、台湾付近で実弾演習 米下院議長の訪台けん制か
(CNN) 中国南部の福建省の海事局は31日までに、台湾本島とは近い距離にある同省平潭島近くの海域で中国が30日、実弾射撃の演習を計画していると発表した。
同海事局は現地時間の28日夜、この演習実施に伴う航行警報を出し、同島や福建省南東部の近辺海域への全ての船舶の進入を禁じた。
米国と中国の間では現在、ペロシ米下院議長による訪台計画が浮上して、緊張が高まっている。訪台に踏み切った場合の中国側の対応が注目される中での実弾演習の発表ともなっている。
中国は米政界の実力者でもあるペロシ議長の訪台に強く反発し、中国の習近平(シーチンピン)国家主席は最近、電話会談したバイデン米大統領に「火遊びをすれば必ず自らを焼く」と警告してもいた。
ペロシ議長の訪台計画は、29日に出発予定とされたアジア歴訪の一環。議長の今回の旅程に通じる関係者はCNNの取材に、議長が台湾へ立ち寄るのかは依然不明とした。
複数の米国防総省当局者によると、ペロシ氏による台湾訪問の実行に備え、氏の安全確保を図るため船舶や航空機の動員を含めた対策が練られているという。