中国・成都がロックダウン 人口2100万人、上海以降で最大規模
(CNN) 中国南西部・四川省の成都は1日夜、市内全域を対象にロックダウン(都市封鎖)を実施し、住民2100万人の外出を制限した。中国は共産党の重要会議を前に、「ゼロコロナ政策」を一段と強化している。
成都の全住民は1日午後6時以降、新型コロナウイルスの検査義務に応じる場合を除き自宅待機するよう命じられた。市政府によると、1日から4日にかけて大規模検査が行われる予定。
検査で陰性の場合、各世帯は1日1回、食料品の買い出しに1人を外出させることができる。医療機関の受診など、緊急の要請がある住民は地域委員会の承認が必要となる。
スーパーや薬局、病院を除く全企業が休業する。レストランでの飲食も停止となり、利用できるのは持ち帰りサービスのみとなる。
ロックダウンは実施の数時間前に発表され、市内では慌てて買い物する人の姿が目立った。SNSで出回っている動画には、客が殺到した市場や、食料品がいっぱいに詰め込まれた車のトランクや後部座席が映っている。車の屋根に鶏が十数羽縛り付けられている様子も確認できる。
今回の封鎖は中国の市全域のロックダウンとしては上海以来の規模になる。2500万人が住む金融都市の上海では6月、2カ月に及んだロックダウンが解除された。
上海では3月にロックダウン入りした時、1日数千人の感染者が報告されていた。成都の8月31日の感染者数は156人となり、過去1週間の累計感染者数は700人を超えた。
共産党大会の開幕を10月16日に控え、中国では各地の地方当局が感染拡大を防ぐ大きな重圧にさらされている。党大会では習近平(シーチンピン)総書記(国家主席)の任期が5年延長されるとの見方が多い。