東部戦況の「難局」認める、抗戦は続く ウクライナ大統領
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、同国東部の戦況に触れ一部地域で「非常な難局」にあるとしながらも、ロシア軍の攻撃へのウクライナ軍の抗戦は続行していると報告した。
大統領は日ごとのビデオ演説で、東部ドネツク、ルハンスク両州から成るドンバス地方の要衝での前線では非常に困難な局面が続いていると認めた。砲撃や砲火による被害を免れ、人間が住めるような土地はもう残っていない惨状にあるともした。
これらの場所は、前線を抱えるバフムート、ソレダル、マリインカにクレミンナとした。過去3カ月間で攻防ラインの線引きにほとんど変化が見られないにらみ合いが続いているという。
ドネツク州バフムート市周辺はここ数カ月間、激戦に襲われ、同市も広範な破壊にさらされた。州内の前線に沿って位置する数十の集落も同様の被害を受けた。
ウクライナのアレストビッチ大統領府長官顧問は9日、ロシア軍はバフムート市へ向けて前例のない攻勢を仕掛けたとも報告した。バフムート近くにあるソレダル周辺の状況も若干悪化したとし、ロシア軍は重要な交通路となっている高速道路近くの村落に迫っているとした。