中国で大規模な砂嵐 大気汚染はWHO基準の37倍
(CNN) 中国北部の複数の都市が22日、大規模な砂嵐に襲われ、大気汚染が危険なレベルに達した。
北京の環境監視センターによると、同市では午前6時の時点で大気中の微小粒子状物質、PM10の濃度が1立方メートルあたり1667マイクログラムに達した。この数値は、世界保健機関(WHO)が基準とする同45マイクログラムの37倍を超えている。同センターは、今年最悪の砂嵐だと述べた。
北京の気象当局は住民らに、屋外での運動などを避け、車の運転には十分注意してスピードを落とすよう呼び掛けた。
北京では毎年、春になると砂嵐が発生するが、近年は中国北部全域での工業活動や森林破壊の影響で被害が深刻化している。
中国気象局によると、内陸部を中心に10を超える省が22日から23日早朝にかけ、4段階の上から3番目にあたる「イエロー」の警報を出した。
専門家によると、砂嵐は21日にモンゴルで発生し、乾燥した天気と低気圧による風の影響を受けて中国中部、東部に向かって移動した。