インド海軍、空母2隻の統合演習に成功 近年の実績は米海軍のみ
シンガポールの南洋理工大学の国際問題大学院の研究員は、インド海軍の主要な競合相手であり世界最大規模の力を持つに至った中国海軍と比べれば、インド海軍は空母運用の作戦で数十年間の経験と技量を持つ優位な材料をおそらく握っていると分析した。
中国は3隻目の空母を建造中だが、まだ実戦任務には参加していない。
インドの最初の空母誕生は1961年で、2隻目を追加したのは87年。
しかし、英国際戦略研究所(IISS)の海軍戦力分析などの専門家は、インドの2空母による統合演習の今回の成果を踏まえながらも克服すべき課題があるとも言及。実際の作戦遂行能力には疑問符がつけられるとし、今回の演習に参加したとする両空母搭載の戦闘機数が提供された画像で見る限り比較的少ないことに注意を向けた。
「航空機の収容能力や両空母自体の現段階での運用能力の限界を示唆しているかもしれない。より多くの航空機の積み込みが今後可能になることをうかがわせている」ともした。
インドは近年、日米豪との安全保障上などの協力枠組み「クアッド」を含めインド太平洋地域の海軍との協力態勢の強化に努めている。クアッド加盟国はインドが主導する年次の海軍演習にも加わっており、インド海軍はこれら演習を通じて作戦遂行や遠洋任務での知見を広めているとの指摘もある。