ガザ住民の飢餓、「憂慮すべきレベル」に WFP
(CNN) 国連世界食糧計画(WFP)は7日、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘により、パレスチナ自治区ガザ地区の人々の食料不足が深刻になっていると警告した。
WFPは同日最新の評価を発表し、ガザ地区で「想像を絶する損失や破壊、悲惨な状況」が見られる中、ガザ北部の世帯の97%で食料が不足しており、ガザ南部の世帯の約83%が生き延びるために「食料の消費を極端に切り詰めている」と指摘した。
WFPのマケイン事務局長は「ガザの人々は皆飢えている」とX(旧ツイッター)で警告。また、国連のグテーレス事務総長が訴えている人道的な停戦を支持する姿勢を改めて示した。
WFPは報告書で、ガザ北部では10人に9人が1日中食べ物なしで過ごしていると指摘した。CNNは以前、飢えたガザの住民ががれきを掘り起こして食料や必需品を探していると報じた。
報告書によると、調理のための燃料が不足していることから、4分の1の世帯が調理の主燃料として廃棄物を使用しており、残る世帯はまきや木くずを燃やしている。
また、飲食や身体衛生のために使われる水の量は、1人あたり1日15リットルを下回るべきではないが、調査に応じたガザ北部の世帯が使用できる安全な飲み水は1人当たり1日平均1.8リットルで、ガザ南部の世帯は同2リットルと回答したという。
調査は食料安全保障の状況を調べることを目的に、1日までの一時停戦中に遠隔から実施された。戦闘再開後はさらに状況が悪化している。