ガザ各地でイスラエルの空爆、死者数十人 中部に避難命令
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の各地で28日、イスラエル国防軍(IDF)の空爆が続き、現地からの情報によると数十人が死亡した。
イスラム組織ハマスが運営するガザ保健省の報道官は、28日に北部ベイトラヒア、南部ハンユニス、中部マガジが空爆を受け、少なくとも計50人が死亡、数十人が負傷したと発表した。
さらに南部ラファの病院からは28日、集合住宅への空爆で21人が死亡、数十人が負傷したとの情報が入った。
ラファにある別の病院の関係者は子ども12人、女性4人が死亡したと述べた。28日夜に病院の入り口近くで撮影された映像には、死傷者が運び込まれた場面が映っている。
現地の病院関係者らがCNNに語ったところによると、ハンユニス東郊では28日夜、避難民が滞在する集合住宅への空爆で、子どもを含む8人が死亡。マガジの難民キャンプでも、住居に空爆を受けた8人が死亡した。
またパレスチナ赤新月社(PRCS)によれば、ハンユニス南郊のアマル病院近くで27日にあった砲撃による死者は31人、負傷者は25人に達した。
病院付近は28日も攻撃を受け、新たに10人が死亡、21人が負傷。死傷者の中には、病院前に集まっていた避難民も含まれているという。
一方、IDFはX(旧ツイッター)に投稿したアラビア語のメッセージで、ワディ・ガザ(ガザ渓谷)の南側に位置する中部15区域の住民に対し、ただちにデイルバラの避難所へ移動するよう指示した。対象の区域にはブレイジ難民キャンプも含まれている。デイルバラ南郊では午前10時から午後2時まで、軍事活動を停止すると予告した。
ただしガザ地区で続く通信障害のため、指示が伝わっていない住民も多いとみられる。