イスラエルがラファの難民キャンプ空爆、4歳兄と2歳妹が死亡
パレスチナ自治区ガザ地区ラファ(CNN) イスラエル軍が4月30日深夜にパレスチナ自治区ガザ地区南部ラファのシャブラ難民キャンプを空爆し、幼い2人の子どもが死亡した。ほかにも複数の負傷者が出ている。ガザのパレスチナ民間防衛隊とラファのクウェート病院が明らかにした。
空爆で負傷した数人は、深夜に同病院に運び込まれた。このうち4歳のカレエム・ジャラダ君と、2歳の妹のモナちゃんは、到着後間もなく死亡が確認された。
CNNが入手した映像には、服が血まみれになった負傷者が民間の車から降ろされて病院に運ばれる様子が映っている。パレスチナ赤新月社の救急車から担架で病院に運ばれる負傷者もいた。
別の映像には、病院で医師の手当てを受けるモナちゃんの姿が映っていた。体は血にまみれた様子で、左目に重傷を負い、頭と右脚に包帯が巻かれていた。
クウェート病院にいるCNNの契約記者は、幼い兄妹の遺体が一緒に納められた小さな遺体袋を撮影した。袋には2人の名前と、死亡した4月30日の日付が入っていた。
イスラエル軍による空爆後、クウェート病院に搬送されるパレスチナ人/Obtained by CNN
祖母のウム・ラミ・アブシャラブさんにとっては初孫で、唯一の孫だった。
「この子たちは天国に行く」とウム・ラミさんは言い、「孫娘の目を見るたびに、鹿みたいな目だねと言っていた」と振り返って涙を流した。
子どもたちはこの日、近所の人たちと遊んで夕食を済ませた後、母親が寝かしつけていたという。2人の両親も空爆で負傷して「生死の境をさまよっている」とウム・ラミさんは話している。
イスラエル国防軍はCNNの取材に対し、「国際法に従い、民間人の危害を軽減するため実行可能な対策を講じている」との主張を繰り返した。