イスラエル軍、ガザ市全域に避難指示
(CNN) イスラエル軍は11日までに、パレスチナ自治区ガザ地区北部の最大都市ガザ市の全域に対して避難指示を出した。イスラエル軍は今週に入り、ガザ市の一部地域から数万人のパレスチナ人を避難させていた。
イスラエル軍は、民間人がより容易かつ迅速に人道支援地域に到達できるよう、ガザ市内の道路沿いの2カ所での検問を一時停止するとも通知した。ガザ市が今後も危険な戦闘地帯でありつづけるためと説明している。
ガザ市に対しては一晩中砲撃が続いた。現地の記者はCNNの取材に対し、避難先の建物が攻撃を受けたため、家族とともに再び移動を強いられたと述べた。
避難所となっている学校前を歩くパレスチナ人の少年=パレスチナ自治区ガザ地区中部デイルアルバラ /Eyad Baba/AFP/Getty Images
ガザの民間防衛当局の報道官は、市の東部の工業地帯と中心部の金融街で数十人の死者が出ていることを認識していると述べた。
報道官によれば、市内の病院や大学では複数のパレスチナ人が包囲され、危険な状況が続いている。
パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市南部でのイスラエル軍の攻撃により立ち上る煙を見るパレスチナ人/Eyad Baba/AFP/Getty Images
報道官はまた、市内の全てのパン販売店が閉鎖されたとし、そうした指示が出たのか、あるいは、そうした店舗が全て危険地帯にあるかだと語った。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は、住民に対するガザ市からの避難指示は、すでに住む場所を失っている地域社会の窮状を悪化させる恐れがあると警告している。