27人死亡のガザ学校攻撃、米国製の弾薬をイスラエル軍が使用 CNN分析
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の避難民が身を寄せていた南部ハンユニス近郊の学校に対する攻撃で、イスラエル軍が米国製の弾薬を使用していたことが、現場の映像を解析したCNNの調査で分かった。
ガザのパレスチナ保健省によると、この攻撃では少なくとも27人が殺害され、53人が負傷した。
CNNの契約記者が攻撃後の現場で撮影した映像には、米国製の小型爆弾「GBU―39」の断片がはっきり映っていた。
映像を検証した3人の専門家によると、映っていた断片はGBU―39の尾部だった。
「フィンの特徴的な形状や、ねじの位置、断片の全体の形状から判断すると、この残骸はGBU―39の後部にある尾部駆動システムと一致する」。アーマメント・リサーチ・サービス(ARES)の調査コーディネーター、パトリック・センフト氏はそう指摘する。
イスラエルはこの攻撃について、イスラム組織ハマスの工作員を狙ったと主張している。
CNNは、イスラエルが過去2カ月で行った別の2回の攻撃でも、GBU―39の断片を確認している。最初は5月26日のガザ南部ラファのテント村攻撃だった。
爆弾兵器に詳しい専門家のクリス・コッブスミス氏によると、GBU―39はボーイングが製造した高精度の弾薬で、「戦略的に重要な目標の攻撃」を想定して設計され、巻き添え被害は少ないとされる。
しかし「たとえこのサイズであっても、人口密集地で弾薬を使用すれば常にリスクを伴う」と同氏は指摘している。