偽オリーブオイル42トン押収 イタリア
(CNN) イタリア当局は11日までに、偽のオリーブオイルを扱うグループを摘発し、販売額100万ドル(約1億6000万円)相当のまがいの「エクストラバージンオリーブオイル」42トンを押収した。
当局によると、共謀や販売目的での食品への不純物混入などの疑いで7人の身柄を拘束した。
当局は8日、南部プーリア州でガレージや倉庫を一斉捜索した。プラスチックのタンクに入った「オイル状の物質」71トンと、エクストラバージンオリーブオイルの成分であるクロロフィル623リットルも押収した。まがいの「エクストラバージンオリーブオイル」の一部は販売用の容器に入れられていたという。
捜索ではまた、パッケージング装置や「エクストラバージン」とうたうラベル、1145通の関税の印紙なども見つかった。印紙に関しては偽造の疑いがある。
バンや積み込みのための装置、コンピューター、シャンパン174本も押収した。シャンパンは偽物の疑いがあるという。
偽のオリーブオイルに関する捜査は昨年9月に始まり、11月下旬には同国とスペインで11人が逮捕された。その際、当局が差し押さえた12樽(たる)には、バージンオリーブオイルでもエクストラバージンオリーブオイルでもない粗悪品約26万リットルが入っていた。
国際オリーブ協会(IOC)によると、地中海料理の人気の高まりや、気候変動によるオリーブオイル生産量の減少により、エクストラバージンオリーブオイルと称して偽物を販売する行為が近年増えているという。
1月にイタリア・ローマのレストラン50店を調べたところ、シードオイルをエクストラバージンオリーブオイルとして称して使用していることが明らかになった。