氷河の洞窟崩落、米国人男性1人死亡 アイスランド
(CNN) アイスランド南東部にあるブレイザメルクルヨークル氷河の洞窟が25日、崩落し、米国人男性1人が死亡、米国人女性1人が負傷した。アイスランドの公共放送RUVが26日に報じた。
25日夜に始まった救助活動は完了している。警察の発表によると、氷の下に閉じ込められた人はいない。
数カ国の観光客23人がガイド付きのツアーに参加し、氷洞を探索していたときに事案が発生した。AP通信によると、崩落時にはほとんどの人が洞窟の外にいた。
米国人カップルは同日のうちに救助されたが、男性は現場で死亡が確認され、女性は負傷し、首都レイキャビクの病院に搬送されたという。女性のけがの度合いは不明。
RUVが警察の話を引用して伝えたところによると、200人以上の救助要員が活動に参加し、大量の氷がほぼすべて手作業で砕かれ、移動された。
AP通信によると、氷洞はアイスランドを訪れる観光客に人気で、観光ツアーでは「氷河の内部を探検」し、氷の青色と「見事な模様」を見ることができる。
米地質調査所(USGS)によると、ブレイザメルクルヨークル氷河は19世紀初頭まで成長していたが、1930年ごろから地球温暖化の原因となる化石燃料汚染によって融解し始めた。
AP通信によると、氷河の険しい地形のため救助機材や人員を現場に運ぶのは困難で、救助隊はチェーンソーを使って氷を切り開かなければならなかった。
アイスランド気象庁によると、アイスランドは人為的な気候変動の影響を受けており、地球の他の地域よりも約3倍の速さで温暖化が進んでいる。