ロシアと北朝鮮の兵士、クルスク州奪還へ向け数万人が集結

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ロシアとの国境に位置するウクライナ・スームィ州の破壊された検問所=8月14日/Roman Pilipey/AFP/Getty Images/FILE

ロシアとの国境に位置するウクライナ・スームィ州の破壊された検問所=8月14日/Roman Pilipey/AFP/Getty Images/FILE

(CNN) ロシア軍が、ウクライナ軍に占領されたロシア南西部クルスク州の奪還に向けて数万人規模の戦力を集結させていることがわかった。この兵力の中には最近到着した北朝鮮の兵士も含まれる。クルスク州奪還に向けた攻撃は数日内にも実施される可能性がある。米当局者が10日、CNNに明らかにした。

ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、約1万1000人の北朝鮮兵がクルスク州に展開していると明らかにしていた。ウクライナ軍がクルスク州に越境攻撃を実施してから約3カ月が経過している。

米紙ニューヨーク・タイムズは10日の報道で、クルスク州奪還にはロシアと北朝鮮の兵士約5万人が参加すると伝えた。

ウクライナ軍の司令官は10日、CNNの取材に対し、北朝鮮兵はクルスク州での直接的な戦闘に加えて、隣接するロシアのベルゴロド州やロシア軍の占領下にあるウクライナ領で防衛の任務についていると明らかにした。

司令官によれば、北朝鮮兵の大部分は防衛の「第2階層」とされる任務についている。これは、クルスク州では直接的な軍事作戦を意味するという。北朝鮮兵の中には専門の砲兵や狙撃兵もいたという。

司令官は北朝鮮兵について、ロシアによるウクライナでの戦争にとって「重要なリソース」だと指摘。防衛的に配備されている北朝鮮兵であってもロシア軍を他の地域での攻撃に使えるようになるほか、最終的には直接的な戦闘にも投入されるだろうと述べた。

北朝鮮が兵士をロシアに派遣したとの報道は10月になって報じられるようになったものの、両国は当初、そうした報道を否定していた。ロシアと北朝鮮はいずれも西側諸国とは断絶状態にあるが、ロシアが2022年にウクライナへの侵攻を開始して以降、両国はつながりを深めつつある。北朝鮮の兵力は120万人規模と世界でも有数だが、兵士の多くは戦闘経験がない。

ウクライナは今夏、クルスク州への越境攻撃を行い、ロシアに衝撃を与えた。ロシアが国内領土に侵攻されるのは第2次世界大戦以降で初めてだった。ただ、ウクライナの越境攻撃でも、ロシア軍によるウクライナ東部での着実な前進は阻止することができていない。

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