世界最大級の宗教行事「クンブメーラ」で群衆事故、負傷者も インド
(CNN) インドの北部プラヤグラージで行われている世界最大級の宗教行事で群衆事故が発生し、複数の負傷者が出ている。主催者が29日に明らかにした。
主催者によると、ヒンドゥー教の祭典「マハ・クンブメーラ」で障壁が壊れ、密集状態の人々が折り重なって倒れる群衆事故が発生。複数の負傷者が手当てを受けており、中には集中治療室(ICU)に運ばれた負傷者もいるという。
死者が出ているかどうかも含め、被害の程度はまだ調査中だとしている。
マハ・クンブメーラの祭典にはヒンドゥー教の信者数百万人が集まり、聖なる水で沐浴(もくよく)する。6週間で4億人の参加が見込まれている。
インドの宗教行事では安全対策の欠如などによる群衆事故が後を絶たず、過去には死者が出たこともある。2013年にはクンブメーラの修行者が詰めかけていたアラハバードの駅で群衆事故が起き、数十人が死傷した。
係員の手助けで立ち上がる信者/Sharafat Ali/Reuters
当局は今回の祭典を前に、プラヤグラージ市内に張り巡らした検問所に警官1000人あまりを配置するなど、来訪者を守るための安全対策を強化すると発表していた。
中央政府は、人工知能(AI)を搭載した防犯カメラ2700台あまりを市内各所に設置して、主な地点で数百人の専門家が監視に当たると説明。ドローンを使用して上空からの監視も行うほか、今回初めて100メートルまで潜水できる水中ドローンも配備して、24時間体制で監視するとしていた。