グリーンランド議会選、ビジネス重視の野党が勝利

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投票所で投票の順番を待つ有権者=11日、グリーンランド・ヌーク/Evgeniy Maloletka/AP

投票所で投票の順番を待つ有権者=11日、グリーンランド・ヌーク/Evgeniy Maloletka/AP

(CNN) デンマークの自治領グリーンランドで11日に議会選が投開票され、ビジネス重視の野党「民主党」が第1党となった。トランプ米大統領がグリーンランド獲得に意欲を示し、住民らの独立志向が強まるなかで、選挙の行方が注目されていた。

公式発表によると、民主党の得票率は29.9%。これまで連立与党だったイヌイット・アタカチギット党とシウムート党は合わせて36.1%、最大野党だったナレラック党は24.5%の票を、それぞれ獲得した。

デンマークからの独立をめぐっては、ナレラック党が早期実現を訴えたのに対し、イヌイット・アタカチギット党は長期的な交渉と経済基盤の強化を主張した。民主党は独立を急がないとの立場を示している。

トランプ氏は先週の施政方針演説で、グリーンランド獲得に改めて言及し、「何らかの方法で手に入れる」と発言。米国が武力または経済的手段を行使する可能性への懸念が再燃している。

アナリストらの間では、トランプ氏の強硬姿勢によってデンマークに対するグリーンランドの交渉力はむしろ高まり、独立への動きが加速したとの見方も強い。

グリーンランド側の政治家らは米国への編入に繰り返し反対を表明する一方、レアアースの採掘や観光振興、外交関係の強化などをめぐる交渉には前向きの構えを示している。

デンマークとグリーンランドの新聞社が1月に実施した世論調査では、グリーンランド住民の85%が米国の一部となることに反対し、半数近くはトランプ氏の関心を「脅威」と感じていた。

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